
とある11月の最終木曜日。
この日私は、妻と子供と伊香保温泉に向かっておりました。実は私の家は年に1度は家族旅行しようと決めており、今年は伊香保温泉に行くことになったのです。
そして伊香保と言えば、有名なのが「水沢うどん」です。
水沢うどんと言えば、日本三大うどんの1つで、讃岐うどん、稲庭うどんと並んで有名なうどんとなります。更に水沢うどんと言えば、現在では群馬県を代表する名物の1つにもなります。
そして自称群馬県のグルメリポーターの私としては、折角伊香保に行くのだったら、今回はどうしても水沢うどんを食べたいところ。
その想いを、嫁に話したところ、
私「伊香保に行く日のお昼だけど水沢うどんを食べたいんだけど…」
嫁「別に良いよ。じゃあお店調べておいてね」
と二つ返事でOKをもらってしまいました。
う~ん、まさかこんなにも簡単にOKが出るとは…意外。
あまりにもあっけなくOKをもらったため、拍子抜けしてしまいましたが、これは嬉しい誤算です。速攻で水沢うどんのお店を調べたところ、

「元祖 田丸屋」に行くことにしました。
理由は色々とあるのですが、やはりその知名度ですかね。どこで調べても、水沢うどんと言えばとりあえず元祖 田丸屋が一番上に出てきますからね。
そんな単純な理由で私は選びました。
ええ…私なんてそんなものですよ(笑)。
ということで、今回は元祖 田丸屋にいくことにしました。
清水屋・大沢屋・水澤亭も有名だがやっぱり元祖 田丸屋を選ぶ!高崎・前橋・埼玉県でも食べられるがやはり本場は富岡市!
ちなみに先ほど私が「元祖 田丸屋」を選んだ理由は人気があったからと言いました。
しかし本音を言うと、他にも理由があるんです。
だって人気だったら、実は言うと「素水屋」「大沢屋」「水沢亭」なども元祖 田丸屋に負けず劣らずめっちゃ人気ですよね。なので元祖 田丸屋を選んだ理由って、その人気だけじゃないんですよ。
ということで、簡単にその理由を解説します。
まず1つ目の理由が「田丸屋が水沢うどんの発祥」と言われているから。調べてみると、どうも田丸屋がこの水沢うどんの先駆者のように書かれているんですよね。
そんなことを言われたら、食べてみたくなるじゃないですか。
2つ目の理由は「子連れでも大丈夫そう」だから。
田丸屋って客席数が200席と、めっちゃ広いんですよ。そしてそれだけ広ければ、子供がいても大体大丈夫なんですよね。口コミでも子連れで行っても大丈夫って書いてありましたね。
2歳になる子供を持っている私達にとって、外食はいつも悪夢。だからこそこういうお店はホント助かるのです。
以上が今回田丸屋を選んだ理由です。
あと余談ですが、水沢うどんって「高崎市、前橋市、他には埼玉県でも食べられるから渋川で食べる必要ないじゃん!」とか言われることもあります。
確かにそうかもしれませんが、やっぱりそこは気分なんですよね。やはり有名どころで食べるのと、その他のところで食べるのって全然違いますからね。
そう思いませんか?
それらの理由から、今回は渋川市の元祖 田丸屋で水沢うどんを食べるのです。
私もちょっとだけ考えたんですよ(笑)。
元祖 田丸屋に到着!朝9時から営業していてめっちゃ広いので子供がいても安心!混雑しているが観光にもおすすめなお店
と前置きが長くなりましたが、妻と子供と渋川市の元祖 田丸屋へ前橋から向かいます。
まず前橋市を出発したのが11時20分頃。私の想定だと到着しても13時くらいかと思って車で向かうと…え!?

到着したのが12時10分という奇跡。
妻曰く「意外と渋川市って近いんだよねw」とのこと。
確かにこれだけ早く到着するとは、私も夢にも思っていませんでしたよ。
元々、元祖 田丸屋はめっちゃ混雑するお店です。休日なんかは12時頃行ったら、30番目くらいで待たされることなんてしばしばあるとのこと。
本日は平日ですが、平日もめっちゃ混むとのうわさがあったので本当はもっと後(13時頃)に到着して、混雑を避けたかったんですよ…。それがこんなにも早く着いてしまうなんて。
と嘆いても後の祭り。少し待っても良いから、嫁と子供と田丸屋に車を降りて向かいます。
ちなみに田丸屋の駐車場はめっちゃ広いです。

こんな感じでここだけで50台は優に停められます。更に奥に進むと100台くらいは駐車できる駐車場があり、その規模にビックリです。
そしてこちらが有名な元祖 田丸屋です。

真正面から見ると、普通の民家にしか見えませんよね。
まあとりあえず入ってみましょうか。

こちらが入口です。
めっちゃ風情のある見事な門構えです。

そしてこちらが、下駄箱です。
老舗って雰囲気出てますよね~。

こちらが待合室です。この田丸屋では、順番待ちをしている間はこちらの待合室で、待つことが可能です。
この日はほとんど待つことが無く、案内されました。
良かった~。
ちなみに田丸屋では、テーブル席と座敷を選ぶことが可能。私たちは子供がいるので、迷わずテーブル席を選びました。

案内される廊下はこんな風にめっちゃ長いです。

先ほどの廊下を逆に見た感じです。
めちゃくちゃ雰囲気出てますよね。私これだけで相当圧倒されちゃいましたよ。

そしてこの廊下から外を見ると、こんな庭園が。
ただのうどん屋ではないという気迫が伝わってきましたよ。
昔ながらの伝統と技法で作る水沢うどん!メニューは卵焼き・天ぷら・お酒などかなり豊富
色々と廊下を見ながら、私たちの座敷に到着です。

好きな席を選んで良いと言われたので、私たちは右奥の席に着席です。

私達の後ろ側の画像。
この部屋だけで9組は入れるという驚異の広さです。こんな部屋があと何部屋もありましたね。流石200人は入れるだけのお店ではあります。
そして着席したら、メニューを確認します。

まず1ページ目がこちら。
・精進御膳 2000円
・四角四麺膳 2000円
となっております。「精進御膳」創業当時に出していたメニューを元に作ったうどんらしく、当時の味を体験できる貴重なメニューです。
また注目なのが「四角四麺膳」です。
こちらは古くからの技法で作られ、薄い麺ながら、コシのある麺に仕上げたうどんとなります。最近のメニューらしく結構話題になっていましたね。

そしてこちらがメインメニューのほてい様福膳となっております。
ほてい様福膳
・二色つゆ(胡麻・醤油) 1800円
・胡麻つゆ 1700円
・醤油醤油 1600円
となります。
こちらが田丸屋では一番人気のメニューで、水沢うどん、天ぷら、その他のセットとなっております。更に特徴的なのが、つゆが選べるということ。
二色つゆを選ぶと、胡麻、醤油のつゆが付いてきて、それぞれのつゆの味を楽しめるのです。
またそれぞれ大盛りは+100円、小盛は-100円で頼めるのです。
あと注目なのが、
・お子様御膳 1000円
間違いなくうちの子では食べきれないだろう量ですが、それでも折角来たのだから頼みたいところです。

あとはもりうどんの紹介があったりします。
隣は天ぷらで、「海老」「舞茸」「野菜」などがあり、それぞれが選べます。海老天ぷらを食べたいところですが、1500円は高いなぁ…。多分妻に怒られるので、今回は注文しないです。

あと有名な「鰹節と昆布の極めうどん」もありました。
このメニューは、それぞれの出汁で作ったうどんらしく、非常に人気があるとのこと。確かに「うどんだけ」で仕上げている時点で相当自信がないとできないことですからね。
これは食べてみたいです。

あとは「卵焼き」があったりします。
メニューを見るなり、嫁と食べたいと話していました。しかし卵焼き1つで流石に2000円は高いなぁ…と諦めました。でもめっちゃ美味しそうですよね。

こちらはうどんと甘味系ですね。
「おろし六実うどん」は6つの薬味が付いてくるうどんとなります。これもいつかは食べてみたいですね。というか食べてみたいうどんばかりで、何回くるんだとw
あと子供が「しんこ餅」を指さして騒いでいたので、美味しそうだったんでしょうね。

あとは飲み物、アルコール系のメニューもあります。
見てみると、結構な種類がありますよね。私も妻が運転手だったら、ここで飲みたいところでした。水沢うどん、天ぷらをつまみにビールで一杯っていうのもたまらないでしょうね。

あとは最後のページにお土産がありました。店員さん曰く、結構買っていく人が多いとのことでした。
と一通りメニューを見て、店員さんと会話して、以下のメニューを注文することにしました。
【私】
■ほてい様御膳 二色つゆ(胡麻・醤油) 普通 1800円
【妻】
■ほてい様御膳 二色つゆ(胡麻・醤油) 小盛 1700円
【子供】
■お子様御膳 1000円
私と妻は同じ「ほてい様御膳 二色つゆ(胡麻・醤油)」を注文、それぞれ普通盛と小盛と麺の量の違いはありますが、内容は同じです。
選んだ理由はもちろん一番人気だからです。
やっぱりとりあえずそのお店の一番人気を食べてみようという方針は変わらないです。
そして子供はお子様御膳です。食べきれないだろうと思いながらも、子供は子供でちゃんと自分の分をあげたほうが子供も嬉しいだろうと思ってのことです。
注文が終わったので、それではうどんが到着するのを待ちましょうか。どれくらいかかるかな。
「ほてい様御膳 二色つゆ(胡麻・醤油)」は一見高いと感じるが、この味ならばむしろ安いと言える絶品手打ちうどんだった
注文してから10分程度待っていると、私たちの分と子供の分が到着です。

じゃ~ん!こちらが「ほてい様御膳 二色つゆ(胡麻・醤油) 普通 1800円」です。
メニューと見たまんまの水沢うどんが目の前に登場です。
それではそれぞれを拝見してみましょう。

こちらが水沢うどんです。実際に見てみると分かるのですが、非常に透き通っていて綺麗です。
この距離からでも、小麦粉の良い香りがしてきます。こんなにも小麦粉の香りがするうどんなんて初めてですね。

そして近くで見るとこんな感じ。
つやつやしていて、1本1本が本当に透き通っているのが分かります。
このまま食べてみると、う~ん、ホントたまらないです。
まず口に含んだ瞬間に、小麦粉の香りが口いっぱいに広がります。そして噛むと、うどんそのものの弾力が非常にあることを感じられます。食べ応えもかなりのものです。
更にそののど越しもかなり良く、つゆに付けなくてもそのままつるつると喉を通っていきます。
う~ん、麺だけでここまで美味しいなんて。

そしてこちらがつゆです。
左が胡麻つゆ、右が醤油つゆとなります。それぞれ単独で味わってみると、これがまた味わいが非常に深いのです。
まず胡麻つゆですが、口に入れるとその深みのある、ほんのりした甘さに悶絶です。ただの胡麻ではなく、上品な甘さという言葉が非常に合う味でした。
そしてこの胡麻つゆと、麺を一緒に食べると、これがまたたまらない。
胡麻つゆの甘みと小麦粉の風味が混ざり合って、更に優しい甘みを表現してくれます。そしてまたのど越しも、麺単体で食べたときよりも、非常に良いものとなります。
普段胡麻つゆでうどんを食べないですが、こういう食べ方もあるんだなと痛感させられましたね。流石田丸屋です。
そして醤油つゆの出番。
こちらは一般的なつゆかと思いきや、全く違います。まず比較的薄めのつゆなんですが、昆布と鰹の出汁が効いたバランスの取れたつゆです。
そしてこの醤油つゆと麺を一緒にいただくと、絶妙な味わいを与えてくれます!
まずうどんを口に入れると、うどんの小麦粉の香りが口の中に広がります。そして間髪入れずに、醤油つゆのほんのりとしたしょっぱさが口の中に遅れて広がります。そうすることによって、麺の甘さと小麦粉の香りがより一層引き立って、うどん本来の旨さを感じられるのです。
つまり、この薄目の醤油つゆが、うどんの小麦粉の風味をより際立たせてくれるのです。
最初は何でこんな薄めのつゆなんだろうと考えておりましたが、このうどんを際立たせるために、この味だったということが食べてみて分かりました。

そしてこちらの「天ぷら」もかなりのもの。
うどんと言えば、そのお供についてくるのがやはり天ぷらです。セットの価格から考えると、量としては少し少ないかと思いきや、食べてみてその味に驚愕。
まずしいたけを塩に付けて食べると…噛んだ瞬間に、その濃厚な旨味が口いっぱいに広がりました。
これは本気で美味かったです。火傷するかのような熱い、旨味の凝縮された汁が、こぼれんばかりに噴き出るのです。繰り返しますが、これはホント美味かったです。
これだけ熱い、旨味を出せるしいたけの天ぷらは初めて食べました。妻も同じことを言っておりましたね。
あと春菊もかなり美味かったです。
私、春菊の天ぷらは苦いしあまり好まないのですが、この天ぷらは違いました。
まず食べた瞬間に、ほど良い苦みと甘さが口いっぱいに広がります。そしてその熱い旨味と塩が絡みあって絶妙な味を表現してくれるのです。
気が付くと、もう一口、もう一口と春菊を食べきっていたのです。あれだけ苦手だった春菊をここまで夢中になって食べたのは初めてでした。
うどんを食べながら天ぷらも食べていましたが、天ぷらをメイン料理にしても良いくらいの味だったと思います。

お次は「大根の煮つけ」です。
大根を煮たものと、舞茸をあえたものがうどんについてきておりました。こちらは味は薄めで、私は普通に食べてしまいました。

お次は「豆腐」です。
こちらもセットの隅で目立たない存在でしたが、食べてみてビックリ。
普通の豆腐とは違い、そのほんのりした甘みが自己主張せず、口を休ませてくれます。またほんのりかかった醤油も、豆腐の甘みを際立たせる良い役目をしていました。
なんて色々と解説しているうちに、あっという間に食べきってしまいましたよ。これだけ夢中になって食べたのも久々です。
ちなみに以下は、家族のメニューの紹介。

こちらが私と同じメニューの「ほてい様御膳 二色つゆ(胡麻・醤油) 小盛 1700円」です。
違いはうどんが普通盛りから、小盛になっているという点。こんな風に容器が違っています。妻曰く、「小盛でちょうど良い量だった」とのこと。なので女性は小盛で良いかもしれませんね。
あと味については私とほぼ同じコメントでした。

そして子供のメニューの「お子様様御膳 1000円」です。
うどん・天ぷら・オレンジジュースの三種の神器が揃ったメニューとなっております。注目してほしいのが、子供が到着した瞬間に待ちきれず、うどんを奪取しにいっているところ(笑)。
いつも通りのオレンジジュースじゃなくて、うどんを取りに行っているということにビックリでした。
そして食べるのも、うどんを醤油つゆにつけずにそのまま食べるという、もはや通もたじたじな食べ方を披露。でも子供は「美味しい!美味しい!」を連呼していたので、子供でも分かる美味しさだったみたいです。
その姿を見ている限り、私の子供の方が、私よりよっぽど良いグルメブログが書けそうな気がしてきました(悲)。
ちなみに子供はうどんとオレンジジュースしか食べなかったので、残りの卵焼きと天ぷらは私と妻にていただきました。
感想とすると「卵焼きはめっちゃ美味い!」のひと言に尽きます。
先ほどメニューを見て、2000円という値段から諦めましたが、これは2000円取ってもしょうがないかなと思うような味でした。それくらい絶妙な卵焼きでしたね。
今度来たときは妻を説得してでも食べなくてはと決心しますよ、ホント。
そして海老の天ぷらも、提供されてから時間は経過していましたが、それでも中身は暖かく美味しかったですね。これってメニューを見ると、4本で1500円なんですが、お子様御膳には2本も入っています。これ良いんですか?田丸屋さん(笑)。
これらのメニューを見て、子供向けのメニューとは言え、決して手を抜かないその心に田丸屋の心意気を感じました。
そして全員で食べ終わった後、4950円を支払って、お店を後にしました。
ご馳走様でした~!
お土産もある元祖 田丸屋のまとめ!
いかがでしたでしょうか?
今回は水沢うどんでもNo.1の知名度を誇る元祖 田丸屋を紹介しました。
それでは今回のまとめです。
- 元祖 田丸屋は水沢うどんのお店でも1番有名なお店
- お店は200人入れて、平日でも休日でも混在している
- お店の中は広くて非常に風情がある雰囲気
- 座敷とテーブル席があるので子連れでも問題ない
- 一番人気は「ほてい様御膳」となりうどんは最高峰の旨さ
- セットの天ぷらもうどんに負けないくらいの旨さ
- お子様御膳も大人のメニューと同等の完成度で美味い
となります。
実は私、うどんは苦手だったのですが、この田丸屋に来てその考えは360度変わりました。うどんの小麦粉の風味、つゆと一緒に食べたときの旨さなどなど。
今までうどんをそこまで食べてこなかったことをちょっと後悔させてくれるくらい衝撃的でしたね。なので今後もうどんへの苦手意識を無くし、色んなうどんを食べてみたいと思います。
ちなみにお土産は結構な人が買っていったので、買いたい人は是非とも買って行って欲しいと思います。私も今度は買おうかな。
最後に妻からひと言。
「このお店ならば私がお金を払ってまた来ても良いかな」
奇跡のようなひと言をいただきました。それくらい美味しかったってことですね。
元祖 田丸屋の情報
■店名:元祖 田丸屋(がんそ たまるや)
■TEL:0279-72-3019
■住所:〒377-0103 群馬県渋川市伊香保町水沢206-1
■営業時間:[月~金] 9:00~15:00(売り切れ次第終了)
■定休日:不定休
■駐車場:有り(店の向かいの敷地内に150台程度の駐車場)
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