私「この唐揚げは出来そこないだ、食べられないよ!」
居酒屋で急に美味しんぼの山岡さんの真似をしだす私。
勿論、後輩とは世代が違うので思いっきり滑ったことは誰の目にも明らかでした。
私はそこまで食にこだわっているわけではありません。むしろ普通の人の方が多分味などはしっかりと分かると思います。
そんな私が、唯一こだわるのが唐揚げ。
それじゃあ私がそんなに唐揚げが有名な場所で育ったのかというとそういうわけでも無い。
私は群馬県伊勢崎市出身。有名なのはもんじゃ焼きであって、特に唐揚げが有名な場所ではありません。
しかし私の近所にはものすごく美味しい唐揚げ屋さんがあったのです。
そして私が小学生の頃は、毎週17時30分にそろばん塾が終わります。
その帰りに100円というお小遣いを握りしめながら、とりからあげ、コロッケ、ハムカツを食べていたのです。
特に冬なんかは、17時過ぎには真っ暗になっているし、空っ風が吹き荒れているしでとにかく寂しいんですよ。そんな中食べるとりから、コロッケ、ハムカツが旨いのなんのって。
まあご飯前に食べるなと良く怒られたんですけどね(笑)。
それくらい美味かったので、中学生、高校生、そして大学生になっても、同じようにそのお店の唐揚げを食べ続けたのです。
じゃあそのお店は何というお店かというと、
「伊勢崎市韮塚町にある原商店と言います!」
名前を聞くと、ただの普通のお店のような気がしますよね。
あなたのお察しの通り、原商店は所謂、地域密着型の小さなスーパーマーケットです。

実際に売っている物も、生活用の雑貨、お菓子、ジュースなどを売っているお店なのです。
そしてその傍らで、唐揚げを売っているお店となります。
しかしこのお店、その唐揚げが滅茶苦茶美味んですよ。
地元の人も、このお店の唐揚げ以外は食べないという人もいるくらいの人気。私が知っている限り、20分くらいかけてわざわざ買いに来る人もいるくらいでした。
私は北は仙台、南は熊本まで転勤で色々と行ってきました。その中で散々唐揚げを食べてきましたが、この店以上に美味しかったのは無かったです。
思い出が美化されているかもしれませんが、それくらい美味しいと今でも思っております。
そんな原商店に、最近行く機会がありました。ちょうど良い機会なので、今回は原商店の唐揚げを紹介いたします。
原商店に5年ぶりに行ってみると外観は全く変わらない
8月のお盆の時期、私は伊勢崎市の実家に帰省しました。
当日は朝から墓にご先祖様を迎えに行って、色々と親に報告をして11時ごろにひと段落ついたときに、ふと母と会話。
私「そういえばお昼は何?」
母「原商店の唐揚げだよ」
ここで私の中に衝撃が走ります。小学生の頃から高校生まで毎週のように食べていたあの原商店の唐揚げ。
それをお盆で親戚一同が集まっている中で食べるというナイスなアイディアに、母を5年ぶりくらいに褒めます。
話を聞くともう予約はしてあるみたいで、誰かに取りに行って欲しいそう。
私としても、大学生までは帰省の度に原商店に行っていました。
しかし社会人になると、流石に疎遠になって行かなくなっちゃったんですよ。転勤も多かったですしね。
数えてみると、もう5年以上原商店には行っていない。なので、ここは昔の思い出もあるので是非とも私が受け取りに行きたいところです。
そんな背景もあって、母と調整し、私が久々に原商店に向かいます。
車を走らせて10分程度、原商店に到着です。

う~ん、全く変わっていない外観。30年前とほぼ変わっていません。
いや、詳細を語ると変わってはいるんですよ。
昔は外にアイスが入った冷凍庫(アイスを売っている箱)があったし、ガチャ、カードダス、更にはNEOGEO(ネオジオ)もありました。
よくNEOGEOで餓狼伝説SPECIALや侍魂(侍スピリッツ)を遊んで親に怒られましたね。
まあ時代の流れというのもあって、今ではそれらは無くなってしまいました。
ちなみに東西の道はこんな感じです。

こちらは西側。

こちらは東側です。
そして店内に入ってみると、これまたビックリ。
昔は魚の切り身とか、カップラーメン、お菓子、ジュースなど様々なものが売っておりました。しかし今は商品そのものが無いか、あっても量が滅茶苦茶減っています。
魚の切り身などはもう無い。お菓子屋ジュースは、あっても昔の1/3くらいしか数が無いです。これも時代の流れなのかもしれませんが、ホント寂しいです。
出てきた店員さんも、私の知っているおじちゃんじゃなくて、その息子さんでした。
色々な意味で時代の流れを感じました。
ちょっと寂しいっす。
メニューは30年前と変わらず安い!鳥からあげ60円、コロッケ50円、ハムカツ60円でこの大きさ?基本はテイクアウト
さてさてそれではメニューを拝見します。
私が高校生の頃は、レジのちょっと上の壁にメニューが貼ってあったのですが、今もあるかな?
おお!ありました。写真は無いのですが、こんな感じです。
・とりからあげ 60円
・コロッケ 50円
・ハムカツ 60円
・メンチカツ 90円
「え!?」と思うかもしれませんが、メインのメニューはこれだけです。
この揚げ物の価格でうが、驚くことに私が小学生の頃と全く同じ。つまり20年前と全く変わらない値段なのです。
う~ん、値段は時代を感じさせても良いんじゃないかな?
そんなことを思いながらも、店員さんから商品を受け取ります。
私「予約していた山岡です。揚げ物はできていますか?」
店員さん「できてますよ…」
やる気の無い声にあっけにとられる私。
そうなんです、このお店は以前のおじさんから息子さんに代わってから、全く愛想が無くなっちゃったって噂だったんですよね。
確かに噂通だな~なんて思っていると、
店員さん「いっぱい買ってくれたからおまけしておきましたよ」
私「え!?ありがとうございます」
これはビックリ。
今までこのお店で30年間くらい揚げ物を買っていますが、おまけなんてしてもらたことが無いのです。
なのでこの発言には私もビックリでした。
先ほどは愛想が無いなんて言ってごめんなさい。こういう営業努力って、ホント大事だと思います。
そんなやり取りをして、予約したとりからあげ15個、コロッケ15個、ハムカツ10枚を受け取りました。
30年前のとりからと同じ味!コロッケもハムカツもめっちゃ美味い!
揚げ物を受け取って、すぐに家に帰る私。
帰ると同時にすぐに袋を開けて、揚げ物を取り出します。
理由は原商店の唐揚げは寿命が短いから。
原商店の唐揚げって、美味いのですがその反面、冷めたら格段に味が落ちるのです。
なので家に着いたら、即その場で食べるのが鉄則です。
…とは言いながらも、美味しさを伝えるために最低限の写真だけは撮ります。
ちなみに急いでいるため、この写真は私の弟が撮影。二人でやった方が早いし、その分早く食べられますからね。
それくらい早く食べたいんですよ。
まず「とりからあげ」。
通称「とりから」と呼ばれる人気の唐揚げから紹介。

このとりから、1つの大きさは子供のげんこつくらいです。
価格は1つ60円。味を知っている私からしたら、めっちゃ安いと思います。
小さいように見えますが、一口では口に入りきらない大きさなので、しっかりとかみ切る必要があります。

割ってみると、こんな感じ。
それでは冷めないうちにとりからを食べてみます。
感想とすると「30年前と変わらない味でとにかく旨い!」のひと言に尽きます。
まず噛むとサクッとした衣の味が口全体に広がります。そして肉の部分を噛むと、熱い肉汁が口全体を駆け巡るのです。
もうこうなったら止まりません。
自分が持っているとりからを、とにかくむしゃぶりついちゃうんですよ。
噛めば噛むほど口の中に広がる衣と鶏肉の味。これを求めるがあまり、ガンガンとりからにむしゃぶりつくのです。
そんな感じで気が付くと1個丸ごと食べてしまいました。うん、それくらい美味いんです。
でも1点気づいたことが。30年前と比べると、一回り小さくなった気がします。気のせいかな?
そして次はコロッケ。

こちらがコロッケです。
大きさはパソコンのマウスくらいで、価格は1つ50円!最近コロッケ1つで50円なんてお店は無いのでホントこの店の安さが際立ちますよね。
出来立てはとにかく熱いので、手で持ってはいけません。マジでやけどしますからね。
そして断面はこんな感じ。

ちょっと影になっていますが、このコロッケはジャガイモの綺麗な黄色を保っているのです。この黄色がホント食欲をそそります。
それではいただきます。
モグモグ…と。
「う~ん、やけどするくらい熱いけどホクホクしてメチャクチャ美味い!」
まず口に入れると、とりあえず熱すぎて、一度吐き出します。それくらいアツアツ、ホクホクです。
なのでやけどしないように、そうっと歯で噛むのです。そうするとまず最初に表面がカリカリに揚がっているので、サクサクという音と食感を楽しめます。
そして次に来るのがジャガイモの旨味。
一口食べると広がるじゃがいも特有の甘みとホクホクが口いっぱいに広がります。その味を続けて味わいたいがために、二口目、三口目と止まらなくなってしまうのです。
ちなみに私はあまりコロッケが好きではなく、食べるときもソースをつけないと食べられませんでした。
しかし私は、この原商店のコロッケはソースをつけません。
何故ならば原商店のコロッケは風味が良すぎて、そのままを味わいたいからです。
ソースってそのもの自信の味が強すぎて、コロッケの風味を消してしまうんですよね。そしてそれが本当に勿体ないので、ソースをかけないんですよ。
後にも先にもコロッケにソースをつけないのは、原商店のコロッケだけです。
最期はハムカツ。

まず注目してほしいのが、ハムカツ1枚の大きさです。

見てください、この大きさ。
成人男性の手のひらくらいは普通にあるのです。
しかもこの大きさで1枚60円ですからね。私はこの値段でこの大きさのハムカツを今まで見たことがありません。

そして断面はこんな感じ。
しっかりとハムが揚げられていることが分かりますね。
それではいただきます。
まず噛むとその表面からパリパリの食感を感じられます。このパリパリ感がホント病みつきになっちゃいます。
そしてその後は、ハムカツのジューシーな甘みが口いっぱいに広がります。そしてこのハムって厚みがちょうど良いので、衣とハムをしっかりと味わえるのです。
そんな感じなので、これだけ大きくても、サクサク食べられちゃうんです。
結局私一人で、とりから4つ、コロッケ4つ、ハムカツ2枚を完食。家族で一番食べてしまいましたよ(笑)。
ちなみに原商店のおまけはとりから2つ、コロッケ2つ、ハムカツ2枚がおまけでした。
揚げ物って、そこまで利益なんてなさそうなに大丈夫ですか?(汗)
5年ぶりに原商店の唐揚げを食べましたが「ホント美味しい!」の一言でした。
実際に食べながら、小学生の頃、そろばん塾の帰りに食べた思い出と重なって少しうるうるしちゃったくらい良かったですね(笑)。
まとめ

いかがでしたでしょうか?
今回は伊勢崎市の原商店の揚げ物(とりからあげ、コロッケ、ハムカツ)を食べた体験談を紹介しました。
それでは今回のまとめです。
- 原商店は伊勢崎市の韮塚町にあるお店で知る人ぞ知る唐揚げの名店
- 基本はテイクアウトで地元では非常に人気
- とりからあげ60円、コロッケ50円、ハムカツ60円とめっちゃ安い!
- 味はどれも滅茶苦茶美味い!
となります。
最後に私からひと言。
「唐揚げが好きならば一度は原商店に行ってください!」
私は全国で色んな唐揚げを食べてきました。
その中には勿論、食べログで有名なところから、地元で有名なお店など様々なところがありました。
そんなお店と比較しても、原商店の唐揚げは1位、2位を争えるくらい美味しいと思っております。
これは思い出補正が入っているかもしれませんが、私は本当にそう思っております。
なのでもしあなたが美味しい唐揚げを求めているならば、一度は行ってみてください。後悔はさせませんよ。
原商店の情報
■店名:原商店 (はらしょうてん)
■TEL:0270-25-4009
■住所:〒372-0813 群馬県伊勢崎市韮塚町3-3
■営業時間:[月~金]09:00~19:00
※ただし揚げ物は11:00~13:00、16:00~18:30のみ
■定休日:[土、日] ※夏季に数日、年末年始に休みあり
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